アーク溶接作業者になるには?資格取得から将来性まで解説
2022年10月15日公開 2022年11月28日更新

目次
アーク溶接作業者に興味のある方や、アーク溶接作業者になりたいと考えている方の中には、「必要な資格は?」「資格の難易度は?」「どんな人がアーク溶接作業者に向いているの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで今回はアーク溶接技術者に必要な資格から難易度、年収や向いている人の特徴など、アーク溶接作業者に関連する情報をご紹介していきます。
アーク溶接作業者の仕事に興味のある方はぜひご覧ください。
アーク溶接作業者とは
アーク溶接作業者とは、労働安全衛生法に基づいたアーク溶接特別教育の講習を受け、修了証が交付された人のことを指します。
アーク溶接は、溶接棒と溶接する材料の間にアークを発生させることで生じる熱を利用して、金属を溶かして溶接を行います。
アークとは、2つの電極間で放電させることで発生するプラズマのことです。
アーク溶接は溶接作業の中でもさまざまな分野で幅広く使用されている溶接方法のひとつです。
アーク溶接の用途は幅広く、建設機械や建築物、鉄道車両、船舶、自動車、航空機など多くの金属溶接に使われています。
アーク溶接作業者になるには、都道府県労働局長登録教習機関または、各事業所(企業等)で行われるアーク溶接特別教育を受講しなければなりません。
アーク溶接作業には火傷や感電などの危険が伴うため、事業者は作業員に対して特別教育を受講させる義務があります。
そのため、アーク溶接の業務は、アーク溶接作業者の資格を持っていなければ作業を行うことはできません。
アーク溶接作業者の平均年収
アーク溶接技術者の年収は勤める企業の規模によっても異なりますが、ここでは平均の年収についてご紹介します。
平均年収は下記のとおりです。
【男性】
平均年収:約356万円
平均月収:約30万円
平均時給:約1,200円
参考:求人ボックス
また、働きはじめの初任給は平均で約20万円、年収は300万円程度といわれています。
しかし、30代、40代と年齢と共に経験を積んでいくことで、年収は450〜500万円程度になるでしょう。
給与は仕事の難易度によって上がるため、年齢に関わらず、高い技術力があれば高収入を得られる可能性があります。
アーク溶接作業者の将来性
アーク溶接、ガス溶接問わず、溶接は自動車や航空機などの乗り物から建設物や建設機械など、社会のインフラを支えるものづくりを行っており、社会で必要とされている技術といえるため、溶接技術者の需要がなくなることはないと考えられます。
そのため、しっかりと自分自身に技術を身につけておけば職に困ることもなく、将来性がある仕事だといえるでしょう。
しかし、溶接工と呼ばれる技術者としての技術証明をするには、技能講習による資格の取得をしておく必要があります。
これは民間資格ですが、JIS規格に基づいているため公共性の高い資格です。
溶接工は技術力重視の仕事なので、技術を証明できる資格があれば給与面でも待遇を受けられる場合もあるでしょう。
アーク溶接作業者になるための資格試験内容とは?
アーク溶接作業者になるための資格試験内容について、以下の3点に分けて解説していきます。
・学科試験内容について
・実技試験内容について
・難易度について
学科試験内容について
学科試験は下記の内容の範囲から出題されます。
【試験内容】
1.溶接に関する一般知識
2.溶接機の構造と操作について
3.鉄鋼材料と溶接材料について
4.溶接施工について
5.溶接部の試験と検査について
6.溶接作業での安全衛生について
実技試験内容について
実技試験では、実際にアーク溶接を行います。
評価基準は下記のとおりです。
【評価基準】
・外観に問題がないか
・曲げても強度が保たれているか
など
資格試験の難易度
アーク溶接作業者の資格難易度は非常に低く、基本的にはまじめに講習を受ければほとんどの人が受かるレベルだとされています。
万が一、不合格になってしまっても、1年間は再受験の講習受講が免除されるため、受かるまで挑戦しましょう。
また、アーク溶接作業者の受講条件は年齢制限だけです。
満18歳以上であれば学歴や職歴など関係なく試験を受けられます。
アーク溶接作業員に向いている人3つの特徴
アーク溶接作業員に向いている人の特徴として、主に以下の3点が挙げられます。
・細かい作業が好きな人
・ものづくりが好きな人
・体力に自信がある人
この3点について解説していきます。
①細かい作業が好きな人
アーク溶接作業者に向いている人の特徴として、細かい作業を好きな人が向いているといえます。
アーク溶接の仕事は目の前の材料と向き合い、コツコツと1人で作業を行うことが多いです。
材料の中には小さなものもあり、細かな作業をすることも多くあります。
そのためどのような材料でも慎重に溶接できるような、手先の器用さと集中力が必要となるでしょう。
細かい作業が好きで集中力を保って黙々と作業に没頭できる人や、根気強く一つの工程を進められる人であれば、苦にならずにアーク溶接の仕事ができるはずです。
②ものづくりが好きな人
アーク溶接作業者に向いている人の特徴として、ものづくりが好きな人も向いているといえます。
アーク溶接ではさまざまな材料を溶接し、製品を組み立てて形を作り出していくため、ものづくりが好きな人にとっては作業自体を楽しく感じられるでしょう。
また、自動車などの乗り物や建設物など身近な製品になることも多いため、自分が作り出した製品が社会の役に立っていると実感できます。
技術力に優れている日本では、高い溶接技術力を持つ職人も多く、仕事を通じて職人の技を伝授してもらえることもあるため、より技術力を高めながらものづくりに没頭できるはずです。
ものづくりに携わる職人として働きたいと考えている人には魅力的な仕事だといえます。
③体力に自信がある人
アーク溶接作業者に向いている人の特徴として、体力に自信のある人も向いているといえます。
アーク溶接の仕事では重い材料などを扱うことも多く、立ったまま作業をする時間も多いです。
また、金属をハンマーで叩いたり、硬い金属を切断したりするハードな作業もあります。
それに加え、高温の熱を浴びながら作業をするため、汗だくになりながら作業を行わなければいけません。
溶接工は力仕事でもあるので、長時間の立ち仕事に高温の作業場、かがみ姿勢などに耐えられる体力が必要です。
体を動かすことが好き、汗をかいて働きたい、体力に自信があるという人に向いているといえるでしょう。
アーク溶接作業者の大変なところ2選
アーク溶接作業者の大変なところは主に以下の2点です。
・危険と隣り合わせ
・技術の習得に時間がかかる
この2点について解説していきます。
①危険と隣り合わせ
アーク溶接作業で散る火花は非常に強烈な光で、目にも大きな負担がかかります。
眼球への負担を防ぐためにも、遮光ゴーグルの着用は必須です。
もちろんゴーグル以外にも、適切な安全保護具の装着や安全確認は徹底的に行う必要があります。
また、アーク溶接は5,000〜20,000℃の高温度で作業をするため、火傷のリスクもあります。
溶接した箇所だけでなく、その周辺も非常に高温になっているため注意が必要です。
アーク溶接作業は、危険と隣り合わせなため、常に気を抜けないところが大変と感じる人もいるでしょう。
②技術の習得に時間がかかる
アーク溶接作業には高度な技術が必要とされています。
そのため、勉強をして資格を取得したからといってすぐに活躍できるわけではありません。
また、見習いのうちはどうしても給与が低くなってしまいます。
少ない給与だと仕事を続けるモチベーションが下がってしまうこともありますが、コツコツと現場で経験を積み、技術力をつけていくことが大切です。
技術力に伴って給与も高くなります。
見習いのうちはきついと感じることも多いですが、知識と経験をつみ、将来を見据えて仕事に取り組むことが大切です。
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ここまで、アーク溶接作業者に興味のある方や、アーク溶接作業者になりたいと考えている方に向けて、アーク溶接技術者に必要な資格から難易度、年収や向いている人の特徴などをご紹介しました。
アーク溶接作業者は将来性もあり、技術によっては高収入を見込めます。
また、資格の難易度も低いため挑戦しやすい職業だといえるでしょう。
アーク溶接作業者に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
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