工場勤務で重要な危険予知訓練(KYT)とは?
2021年04月05日公開

目次
危険予知訓練(KYT)を実施して社員をトラブルから守りましょう!
「今度社内で危険予知訓練を行うけど、一体どんなことをやるの?」「危険予知訓練を実施する目的は?」など、危険予知訓練に対しての疑問がある人も多いのが現状なのではないでしょうか。実際、工場や製造現場では作業中の事故が年々増加している傾向にあり、危険予知訓練の重要性がますます注目されています。
そのため、現在危険予知訓練を取り入れていない工場はもちろん、危険予知訓練を実施している工場はあらためて、その価値を認識した上で社員をケガやトラブルから守っていきましょう。
危険予知訓練を正しく理解し、会社全体に危機管理文化を植え付けられれば、業務効率も上がりなにより社員を危険から守れるのです。そんな、危険予知訓練について、今回は実施する目的と具体的な進め方を中心に紹介していきます。
危険予知訓練(KYT)とは?
まず本題にうつる前に危険予知訓練について簡単に説明していきます。
危険予知訓練(KYT)とは、日常業務を行っていく中で起こりうるトラブルや事故を職場や、作業中の状況を描いたイラストシートをもとにかんがえて話し合い、事故を未然に防ぐ方法を鍛える訓練です。
KYTとは、危険(Kiken)・予知(Yochi)・トレーニング(Training)の頭文字を取った略称となります。
危険予知訓練(KYT)を行う3つの目的
危険が潜むポイントを共有する
普段の業務ではなにが起こるかわかりません。自分が予期せる事故やトラブルに巻き込まれる可能性もあり、その可能性を最大限知っておくためにも、事前に危険予知訓練を行って「危険が潜むポイントを共有する」必要があります。
あらゆる事故を想定しておけば、業務における行動も変わってきます。仕事中のアンテナを張り巡らせるためにも、自分自身が思いつかない危険ポイントを共有しておく必要があるのです。
常に危険が隣合わせの意識を植えつける
業務では「常に危険が隣り合わせ」です。例えば、現場で大きな製品をあつかう場合、先頭に立つ作業員は危険性が高くなるのはかんたんにイメージですが、普段製品を触らない方は事故のイメージがつきにくいです。
事故やトラブルに遭う方の多くは、日常大きな製品などに触れない方が多数のため、最前線にいる社員だけではなく全社員への意識づけが重要になります。そのためにも、常に危険が隣り合わせであることを危険予知訓練によって認知する必要があるのです。
問題解決力を鍛える
危険予知訓練を行うのは事故やトラブルを未然に防ぐだけではなく、訓練をとおして「問題解決力」を鍛えるメリットもあります。問題解決力は仕事に欠かせない能力で、お客さまや日常一緒にはたらく社員の課題を乗り越えるためには必須スキルです。
普段の決められた業務をこなすだけでは問題解決力の向上は見込めないのが現状。危険予知訓練をとおして、問題の発生源や原因を特定するスキルを身に付けていきましょう。
危険予知訓練(KYT)の具体的な進め方
危険予知訓練の具体的な進め方は以下のとおりです。
1.予想される事故やトラブルの現場からイラストシートを使って共有する
(現場で実際に想定されるシーンを見てらうとなお良い)
2.作業現場にひそむ危険要因や起こりうる事故をメンバー間で話し合い、さまざまな意見を言い合う(危険予知訓練責任者はメンバーの意見を否定せず、どんな内容も取り入れる点がポイント)
3.危険ポイントを出し合ったあとは、実際に現場で指差し唱和や確認を行う。
4.確認後は未然に事故を防ぐ「仕組みづくり」を行い、たとえ作業員の意識が薄くなってもトラブルを起こさない環境をつくる
危険予知訓練(KYT)研修会について
職場で危険予知訓練が実施できない方におすすめなのは「研修会」です。研修会は全国時期を問わず行っており比較的安価で受講できるので、とくに現場責任者には研修の参加を推奨します。
例えば、「中央労働災害防止協会」が主催する研修会は以下のとおりです。
【研修期間】
1日間
【定員】
8名~24名
【申し込み方法】
オンライン
【参加費】
10,000~20,000円(会員登録の有無によってことなる)
【日程、開催地】
神奈川・東京をメインに年24回開催
定期的に開催しているため、気になる方は中央労働災害防止協会ホームページで確認してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。危険予知訓練の目的や具体的な進め方を中心に紹介しました。危険予知訓練は社員をトラブルから守るためには欠かせない訓練です。正しく実施することで危険が潜むポイントを共有するだけではなく、問題解決力向上につながります。危険予知訓練を定期的に行って、その重要性に気付いてもらえれば幸いです。
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