マシニング加工とは? 機械加工(マシニングセンタ)の種類や特徴を紹介!
2021年02月21日公開

目次
マシニング加工が近年急速に普及!
「マシニング加工は具体的にどんな目的で使うの?」「機械加工(マシニングセンタ)にはどんな種類があるの?」など「マシニング」と聞いて疑問がわく人も多いのではないでしょうか。実は、今マシニング加工が「近年急速に普及されています」それは、機械業界の人手不足と技術の発展により、ものづくりでは欠かせない加工方法となっているからです。
今回はそんなマシニング加工やマシニングセンタの種類・特徴を中心に紹介していきます。
マシニング加工とは?
まず本題にうつる前にマシニング加工について簡単に説明していきます。
マシニング加工とは、マシニングセンタという工作機械を使用して金属材料などを加工していきます。マシニングセンタ1台あれば穴あけ、中グリ(穴を広げる)、タッピング(ネジを切る)、など様々な加工ができ、希望の加工に必要な工具を自動交換してくれ、人間の手間がいらず自動で作業を行ってくれる大変便利な加工技術です。
また、鉄やアルミはもちろん鋼・ステンレスなどの加工も可能で、工具が揃えばセラミックやガラスなどの加工も可能になります。
機械加工(マシニングセンタ)の種類や特徴
マシニングセンタにも様々な種類があります。ここからは主に4種類のマシニングセンタを紹介していきます。
【立形マシニングセンタ】
取り付ける工具の主軸が「立形(垂直)」に付いており、金属材料などを上部から加工するマシニングセンタです。主軸がX軸(縦)、Y軸(横)、Z軸(高さ)の三次元に動作するのも特徴になります。
<メリット>
・マシニングセンタの加工の具合を上から観察することが可能
・横形と比べて設置スペースが少なくて済むので、マシニングセンタで多く使用されているのがこの立形
・構造上、くずが加工中にちらばってしまう為、加工物を多く仕上げるよりは試作や金属加工に向いている
【横形マシニングセンタ】
取り付ける工具の主軸が「横形(水平)」に付いているマシニングセンタです。立形同様、主軸がX軸(縦)、Y軸(横)、Z軸(高さ)に動作し、特徴になります。
<メリット>
・横からの加工になるため金属くずなどが散らばりにくいので、加工物を多く仕上げることが可能
・水平方向に回転するB軸が加わっている機種もあり、より完成度が高い仕上がりになる
・「パレットチェンジャー」と呼ばれる加工物を自動交換可能な装置を側面に設置することができるため、長時間の連続運転が可能
【門形マシニングセンタ】
私たちが真正面から見た際に、「門の形」に似ていることから門形マシニングセンタと言われています。
<メリット>
・材料を置くテーブルが大きいので、重量のある物や大きさのある製品を加工できる
【5軸マシニングセンタ】
前述したX軸(縦)、Y軸(横)、Z軸(高さ)に加えて、2方向の軸がプラスされたマシニングセンタです。
<メリット>
・作業員が加工物を回転させる必要がなくなるため、より自動加工が可能となり人件費が削減できる
・2方向の軸がプラスされたことにより、さらに複雑な構造の製品の加工も可能
(高度なプログラミング技術が必要)
マシニング加工の手順
ここからは実際のマシニング加工手順を紹介していきます。
1.プログラムの作成
マシニングセンタで加工するには、「NCデータ」と呼ばれる工具の刃先の動作をきめ細かい数値によって分析された情報が必要です。削る速度や方向、製品の形などに沿ってプログラムを作成していきます。
(より複雑な製品の場合はCADを使用して、プラグラムを作成する場合もあります)
2.プログラムの転送
完成したプログラムを転送します。
3.素材のセット
加工する素材を取り付け治具などでマシニングセンタに設置していきます。そして、X軸、Y軸、Z軸を調整し、工具の位置合わせ・形や長さの計測や試運転などを行います。
4.加工
ここからは実際の加工を行います。最初は「荒加工」と呼ばれる材料の表面をざっくり削り出す加工です。その後、本削り→表面処理→仕上げ加工と手順どおりに加工を行っていきます。また、加工の際には「切削油(せっさくゆ)」と呼ばれる金属などの切削加工を行う際の冷却のために使用する油を散布させながら加工を行うのが特徴です。
5.完成
加工物の寸法などを確認して完成です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。マシニング加工は製造業を中心に時代が変わっても大きな役割を果たしてきています。今後、工場現場の人手不足に伴ってさらに必要性が高まっていくでしょう。是非今回紹介したマシニングセンタの種類や特徴をあらためて見直してもらい現場で活かしてもらえれば幸いです。
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