塗装工の仕事の内容とは?向いている人の特徴やおすすめの資格も紹介
2022年07月19日公開

目次
専門職となる塗装工の仕事は、「建設・土木業」「自動車製造業」「家具製造業」など業界別に仕事内容もさまざまです。
塗装工は、手に職を付けたいと考えている人に人気がある仕事として未経験者の求人もあり、一から経験を積んでさらに資格を取得すれば、安定した収入も期待できます。
昨今では、若年層の入職を進めるためのキャリアアップシステムの導入などによって、今までよりも労働条件や将来性を見える化した環境作りも進んでいるほどです。
また、塗装工の活躍の場は、新築工事よりもリフォーム工事に需要が多く、建設業の中でも比較的独立しやすい職業として注目されています。
本記事では、塗装工の仕事内容の概要と塗装工に向いている人の特徴、年収などについて解説します。
塗装工で働くことを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
塗装工とはどのような仕事をする職業?
塗装工とは、塗料を使用して建物、道路、自動車、家具などに塗装を施す職業です。
仕事内容と作業目的によって「建築塗装工」「道路塗装工」「板金塗装工」「家具塗装工」などに分類できます。
・建設塗装工:塗装工務店、建築会社、住宅メーカーなどが主な就職先です。仕事の現場は新築建物からリフォーム物件まで活躍の場はさまざま。キャリアアップや収入を上げるためには、国家資格の塗装技能士の取得などがおすすめです。
・道路塗装工:道路舗装工事業社、土木工事業社などが主な就職先です。仕事内容は、道路に「止まれ」や横断歩道、白線表示などを描くことです。道路塗装工の作業は道路工事作業員が行う作業区分のうち道路区画線設置作業になり、土木工事の一環です。
・板金塗装工:自動車メーカーや建設機械メーカー、自動車板金工場や自動車整備工場などが主な就職先です。仕事内容は、自動車やバイクの部品修復やメンテナンスも兼ねているため、塗装の技術や知識の他に部品の知識も必要となります。経験を積んで、将来的に自動車関連の仕事で独立することも可能です。
・家具塗装工:家具製造工場や家具メーカーなどが主な就職先です。木質や家具文化などを学び、素材の美しさを極める技術や知識も必要となります。
塗装工の仕事では、取り扱う材質の特徴や用途を知り、防水、耐熱、耐火、防腐、紫外線対策などを踏まえて材質にあった施工法で作業を行います。
また、塗装を行う際は、優れた技術や知識に加えて正しい工程での作業が重要です。
例えば、建築塗装の作業工程を例にあげると、【足場組みと養生→素材を洗浄→下地処理→下塗り→上塗り→細かいパーツの塗装→点検と足場組み解体】といった手順が一般的な流れとなります。
建築塗装以外の塗装工の仕事も同様に、仕上がりの美しさを保つために正しい手順を踏んで施工を行わなければいけません。
塗装の正しい作業工程は、塗装のクオリティと作業の安全性を維持するためにも重要です。
塗装工に向いている人の特徴4選
では、塗装工の仕事を検討する場合、作業に向いている人はどのようなタイプの人なのでしょうか?
性格や体質などから、4つの特徴を解説します。
4つの特徴は下記のとおりです。
・体力がある人
・細かな作業が得意な人
・汚れや臭いなどに抵抗がない人
・ものづくりが好きな人
①体力がある人
塗装工に必要なことは、まずは体力です。
とくに天候に左右されやすい外装工事では、気温の高い夏場や梅雨の季節など、環境に順応できる体力が必要です。
また、立ちっぱなしや、しゃがみっぱなしの不安定な姿勢で長時間作業を行うこともあることを考えると、やはり体力は重要となります。
他には、始業時間の早い建設現場に対応できる規則正しいライフスタイルも必要となるでしょう。
塗装工を職業とする人の傾向として、体調不良になりやすい面も多いため、健康管理ができて柔軟性を持っている人に向いている職業といえるでしょう。
②細かな作業が得意な人
塗装工に求められるスキルは、仕上がりの美しさを施すために、ムラや塗り残しが無いように丁寧に作業を行うテクニックが必要です。
建設作業の中でも、塗装の仕事は細やかな作業とクリエイティブなセンスがあると、さらに依頼者からの信頼度も獲得できます。
また、塗装作業において依頼者が色選びに迷うこともよくあることです。
そのようなときに、塗装工が色彩検定やカラーコーディネーター検定の有資格者であると、より細やかな作業に加えて気遣いのあるサービスを提供できます。
その他にも、手先の器用な人やDYIなどが得意で好きな人は塗装工に向いているタイプといえるでしょう。
③汚れや臭いなどに抵抗がない人
塗装工の仕事は、ペンキの汚れやシンナーなどの臭いに抵抗のない人に向いている職業といえるでしょう。
アレルギー反応を起こす体質の人は、注意が必要です。
塗装によるアレルギーを起こす原因には、塗料に含まれるシンナーや塗料に含まれるVOC(揮発性有機化合物)などが影響しています。
塗装工の仕事を決める際は、体質による影響も考えて検討してみてください。
また、アレルギー体質ではない人でも、長期的に塗装工の作業を継続した場合、身体になんらかの影響がでる可能性もあるため、作業をする際はマスクで予防するといった対策を行っておきましょう。
④ものづくりが好きな人
塗装工の仕事は、ものづくりの最後を飾る工程として、仕上がりを決める重要な作業となります。
長い施工期間を経て最後に作業を行う塗装作業は、ものづくりのために学習や経験を活かして、コツコツと技術力を積み上げられる人に向いている仕事です。
また、塗装工の仕事は汚れや臭いがキツイことや、体力的にハードであるなどのネガティブな面を乗り超えて、ものづくりを継続できる人が向いているといえるでしょう。
塗装工の年収相場
塗装工の年収について、国税庁の令和2年度「民間給与実態統計調査結果」などのデータを参考にすると、正社員、派遣社員、アルバイト・パートの分類ごとの収入相場は下記のとおりです。
正社員の場合
・平均年収:約377万円(給与幅は、282~740万)
・月給:約31万円
・初任給:約20万円
派遣社員
・平均時給:約1,263円(給与幅は、1,263~2,801円)
アルバイト・パート
・平均時給:約984円 (給与幅は、883~1,303円)
各分類ごとに見られる給与幅については、塗装工としての経験やスキル、年齢、勤務先の地域、会社規模などによって異なります。
塗装工の仕事は、未経験者でも募集している求人がありますが、より高い給与を求めるなら、塗装工のスキルを高めるために資格取得を検討するとよいでしょう。
塗装工に活かせる資格2選
塗装工の仕事では経験に加えて、資格があるとさらにキャリアアップできる職業です。
では、塗装工の仕事で活かせる資格についてそれぞれ解説します。
今回紹介する塗装工に活かせる資格は下記の2つです。
・塗装技能士
・有機溶剤作業主任者
①塗装技能士
塗装技能士は、さまざまな材質に合わせて塗料や道具などを選び、適切な扱い方ができることを証明する専門性のある資格です。
塗装の仕上がりは技術力によって差がでるため、塗装技能士を取得すれば依頼主からの信頼度を得やすく仕事に有利となるでしょう。
塗装技能士は、国家資格である技能検定制度のひとつです。
厚生労働省管轄で、試験は「中央職業能力開発協会」が運営しています。
試験の実施は各都道府県がそれぞれ行っており、「塗装技能士」の資格を獲得するには、学科と実技試験の合格が必要です。
【試験概要】
・試験分類:「木工塗装作業」「建築塗装作業」「金属塗装作業」「噴霧塗装作業」「鋼橋塗装作業」
・資格等級:1級(実務経験7年以上)2級(実務経験2年以上)3級(実務経験6か月以上)
・学科試験内容:塗装一般、材料、色彩、関係法規、安全衛生、建設塗装法など
・実技試験内容:刷毛塗り、玉吹き、ヘッドカット、調色、パテ、スプレー塗装、けがき線など
・合格率:50〜60%
②有機溶剤作業主任者
取り扱いに危険性を伴う有機溶剤を現場で使用する際は、作業監督者として有機溶剤作業主任者が必要となります。有機溶剤作業主任者は、有機溶剤を現場で使用する際の注意事項に従って、作業員の体調に影響がないように指導することができます。
有機溶剤作業主任者の資格は、労働安全衛生法に定められた国家資格のひとつです。
厚生労働省管轄で、有機溶剤作業主任者技能講習を修了した者が資格を得られます。
講習は、およそ数か月に1回(東京は月2回)ほどで開催されています。
【試験概要】
・講習:2日間の学科講習。実技なし
・講習内容:健康障害及びその予防措置に関する知識/作業環境の改善方法に関する知識/保護具に関する知識/関係法令
・修了試験:講習後の試験合格が必要
・受講資格:18才以上
・受講料:10,000~14,000円前後(開催地によって異なる)
・受講時間:講習~修了試験まで13時間
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塗装工の求人では未経験者でも応募可能な案件もありますが、経験に加えて各種資格を取得することで年収アップも期待できます。
本記事で紹介した塗装工に向いている人の特徴なども参考に、自分の性格や体質に合っているか検討してみてください。
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