ティグ(TIG)溶接機の種類や仕事手順について紹介!
2021年03月18日公開

ティグ(TIG)溶接機を理解して溶接の楽しさを知ろう!
「ティグ溶接機の種類はどんなものがあるの?」「ティグ溶接機を使ってみたいけど、手順を教えてほしい」など、ティグ溶接機に対しての疑問がある人も多いのが現状なのではないでしょうか。実際、ティグ溶接を行うにも種類があるので、取り掛かる前のハードルが高いのが現状です。
そのため、ティグ溶接機に対しての理解が深まればより溶接の楽しさを知ることができます!
初心者でも気軽に挑戦できますし、仕上がりも大変美しいので溶接作業者にとっては長く親しまれているのです。そんなティグ溶接機について、今回は溶接機の種類や仕事手順を中心に紹介していきます。
ティグ溶接とは?
まず本題にうつる前にティグ溶接について簡単に説明していきます。
ティグ溶接は「Tungsten Inert Gas(タングステン不活性ガス)溶接」の頭文字を取って略したもので、アーク放電と呼ばれる熱源を使用した、最も多く行われている「アーク溶接法」の一種です。
溶接と聞くと火花が散るシーンを想像すると思いますが、ティグ溶接は発火することなく金属をとかさずに接合することができるため、溶接の経験が浅い方でも取り掛かりやすいのが特徴になります。
ティグ溶接のメリット
ティグ溶接には主に以下3点のメリットがあります。
・完成クオリティが高い
・発火しないので溶接部が見やすい
・作業音が静か
ティグ溶接は溶接部の強度を高くできるだけではなく、溶接速度が遅いため初心者でも簡単にオリティが高い作品に仕上げることができます。また、前述のとおり、火花が飛び散ることはなく、溶接音が軽減でき、溶接部が見やすく随時確認を行った上で作業が進めることができるのがティグ溶接のメリットです。
ティグ(TIG)溶接機の種類
ティグ溶接機には価格が数万円から100万円を超えるものまであります。
その中でも電源は「200V専用」「100V/200V兼用」「ガソリン・ディーゼル」の3種類にわけられ、制御方式は「インバーター」「デジタルインバーター」の2種類です。それぞれ詳細は以下のとおりになります。
電源
<200V専用>
家庭で200Vの電圧がとおっていれば使用することが可能です。
200Vは出力が非常に高いため、厚みのある母体を溶接するさいに向いています。
最近では200Vが普及していますが、100Vコンセントのみであれば比較的安価で100V→200Vへの切替工事が可能です。
<100V/200V兼用>
200Vだけでなく100Vにも対応し、場所を選ばずにティグ溶接できるのが「100V/200V兼用」タイプです。電源変更は自動で認識してくれプラグを切り替える型式が一般的となります。
<ガソリン・ディーゼル>
ティグ溶接機でも最も価格が高く、グレードが高いのが「ガソリン・ディーゼル」式です。溶接機の中でも超低騒音型のものが多く、ふらつきが少なく安定した作業を実現しています。ガソリン・ディーゼルタイプは100万円以上することもあり、本格的な作業を行う方に向いているでしょう。
制御方式
<インバーター>
交流の電圧や周波数は、交流のままでは自在に変更することができません。
電圧や周波数を変更するために交流→直流→交流に変換する必要があり、この変換を行う制御方式が「インバーター」です。インバーター制御により、様々な溶接が可能になります。
<デジタルインバーター>
インバーター式よりもさらに細かく電圧を調整できるタイプが「デジタルインバーター」タイプになります。電圧が安定し、薄板から厚板までより複雑な母体の溶接まで可能になるため、ガソリン・ディーゼルと同じく高度な作業を行う方に向いているでしょう。
ティグ(TIG)溶接機の仕事手順
ここからはティグ溶接機の具体的な仕事手順について紹介していきます。
1.タングステン電極をアーク溶接部一点に焦点をあてるため、先端をグラインダーなどで尖らせる
2.ノズルから4~5mm出した位で溶接トーチに取り付ける
3.溶接トーチのスイッチを入れ、ガスの量を調節する
4.母体の形状や素材に応じてティグ溶接機の設定を行う
5.溶接トーチを母体に対して右に45度くらい傾け、ティグ溶接機のスイッチを入れる
6.溶接する2枚の板の中間にアークをあてるとアーク熱で溶けて水たまりのような部分ができる(プール)
7.トーチの反対側からプール溶接棒を差し込む
まとめ
いかがでしたでしょうか。ティグ(TIG)溶接機の種類や仕事手順を中心に紹介しました。ティグ溶接は仕事の作業で取り入れている方はもちろん、作業の手ごろさや安心・安全な面も踏まえて初心者の方が趣味や軽作業で導入していることも増えてきています。ティグ溶接機の種類や仕事手順をあらためて理解することで、より完成度が高くスピードのある作業が実現可能となり、ティグ溶接の面白さに気付いてもらえれば幸いです。
CONTACT / 応募フォーム
|
|
---|---|
|
|