溶接の資格の種類総まとめ 取得方法・おすすめ・難易度
2020年03月18日公開 2020年06月17日更新

現代の工場や建設現場では欠かせない技術である溶接。
これから溶接工として働いていこうとしている方やすでに実務経験がありキャリアアップをしていこうという方に数ある溶接の資格を紹介します。
溶接の資格とは?
溶接とは、ステンレスなどの溶加材や電気や圧力などを用いて2つ以上の材料を接合することを指します。
そんな溶接を業務として行う際には資格が必要になりますが、なにか一つの資格を取得すればいいいのではなく、金属を接合する際に使用する材料・機器・方法によって異なっているため、一言で溶接の資格といっても様々な資格が存在しています。
溶接に関する資格
アーク溶接作業者
アーク放電という化学反応を利用して金属を接合するアーク溶接をするために必要な資格です。
アーク溶接の資格を取得するためにはアーク溶接特別教育講習という講習を指定の公的機関で受講し、試験を合格すると修了証を手に入れることができます。
資格取得までの時間・費用・難易度から見ても、溶接工として働く人にとっては必要不可欠な資格であり、溶接工として働く上で必須の資格です。
ガス溶接技能者
ガスバーナーを使った可燃性のガスや支燃性のガスを用いて、高温にし熱を用いて金属と金属を接合するガス溶接をするために必要な資格です。
資格を取得するためには、労働安全衛生法に基づく「ガス溶接技能講習」という講習をを指定の公的機関で受講し、試験を合格すると修了証を取得することができます。
アーク溶接作業者と同様に、溶接工として働く人にとっては必要不可欠な資格であり、溶接工として働く上でまず最初に取得しておきたい資格です。
ガス溶接作業主任者
上記で説明をした通常のガス溶接だけでなく、アセチレン溶接装置またはガス集合溶接装置を使用した溶接を行う際に必要とされている資格です。
また、業務で溶接を行う場合とは異なり、作業方法を決定して従業員に指揮する資格でもあります。
ガス溶接技能者を取得した人が目指すひとつ上の資格という位置付けです。
資格を取得するためには、ガス溶接技能者の受講を修了しており、3年以上のガス溶接業務経験を証明する書類を提出した上で、試験に合格すると取得できます。
アーク溶接作業者やガス溶接技能者と比較すると難易度が高いため、キャリアアップや仕事の幅を広げたい方におすすめの資格です。
PC工法溶接技能者
コンクリート部材を事前に工場で製造してから、現場に運び組み立てるPC工法を使用した溶接を行う際に必要とされている資格です。
建設現場や工場などで、重宝されていた資格でしたが平成29年度から試験が取り止めとなっており、取得できない資格です。
現在保持されいてる方の有効期限が切れるまでは存在する資格なので、知識として頭に入れておきましょう。
アルミニウム溶接技能者
アルミニウムを溶加材として金属を金属を接合するために必要な資格です。
アルミニウム溶接技能者には、基本級と専門級の2つの段階に分かれており基本級を合格していないと、専門級の受験は認められません。どちらも指定の公的機関が実施している試験に合格すれば、資格の取得は可能です。
業務経験なども必要とされていませんが、試験には学科と実技の2科目があることや他の資格と比較して専門的な知識が求められるため難易度は高い資格であると言えます。
そのため、ガス溶接作業主任者と同様にキャリアアップや仕事の幅を広げたい方におすすめです。
ボイラー溶接士
工場や製造現場で見る機会の多い装置であるボイラーですが、ボイラーの製造・修理をする際に溶接を行うためには資格が必要です。
ボイラー溶接士は、普通ボイラー溶接士と特別ボイラー溶接士の2つの資格が存在します。
普通ボイラー溶接士を取得するためには、1年以上の溶接経験がないと試験を受験できません。
また、特別ボイラー溶接士の試験を受験するためには1年以上のボイラー溶接経験が必要になります。
普通の資格を取得するだけでも1年以上の溶接経験が求められるため、他の溶接資格を保持して業務しながら並行して取得する資格になります。
どの資格がおすすめ?
溶接には資格によっては講習の受講が必要なもの・実務経験が一定期間必要なもの・段階的に分かれているものなど様々な資格が存在していますが、これから溶接工を目指す人はどの資格を取得したらいいのでしょうか?
ひとまず、溶接の仕事が未経験でこれから仕事を始める方には、アーク溶接作業者かガス溶接技能者をおすすめします。
アーク溶接作業者かガス溶接技能者をおすすめする理由
難易度が低い
アーク溶接作業者とガス溶接技能者は、他の資格と比較しても2、3日程度の講習を受講するだけで取得できる資格です。
講習の最後に、試験に合格する必要がありますが難易度は高くなく、合格率も80%を超えています。きちんと講習で学んだ内容を理解すれば落ちることはありません。
また、どちらの資格も18歳以上という年齢制限以外に設けられている項目もなく、すべての人が取得可能なのも嬉しいポイントです。
実務経験がいらない
ボイラー溶接士やアルミニウム溶接技能者を取得する際には、一定期間の実務経験を必要とされるため試験を受けることはできませんが、アーク溶接作業者とガス溶接技能者であれば実務経験は必要なく、誰でも取得できる資格なのでおすすめです。
また、これから溶接工として働こうとしてい未経験の方の多くが取得する資格なので、専門的な知識は必要なく溶接の現場で働いたことがない人でも問題なく取得できます。
他の溶接の資格に派生できる
他の資格でも難易度が低いものや実務経験がいらないものもありますが、他の資格に活かしにくいものが多いです。
それに対して、ガス溶接技能者を取得した人であれば、3年以上のガス溶接業務経験をすることでガス溶接作業主任者というひとつ上の資格を取得できるようになります。
また、アーク溶接作業者を取得した人であれば、専門的な知識が求められるアルミニウム溶接技能者や1年以上の溶接経験がないと試験を受験できないボイラー溶接士などの資格に活かすことができます。
資格の取得方法
申し込み
各資格の資格を取得するためには、各都道府県の公的機関・商工会議所・教習所で実施されている講習を受講したり試験を受験したりすることが必要です。
実施場所は、住んでいる地域によって異なるため事前に地元の機関のホームページや電話を通じて申し込み方法や申し込みに必要なものを確認しましょう。
講習の受講・試験を受験
講習の受講を必要としている資格の場合、学科と実技に2科目を受講することになります。
受講する講習によってかかる2、3日程度の時間や講習内容が異なるため、各資格ごとの対策が必要になります。
講習を受講せずに最初から試験のみの資格も存在していますが、試験の場合も学科と実技に2科目を受験することになります。
どの資格も合格率は低くなく、きちんと勉強していれば落ちることはありません。
資格の発行
試験の合格通知を受け取ったら、合否通知と証料を指定機関に行き、手続きをすることで資格を取得できます。
すべての工程を経ることで、履歴書に記載することはできるようになります。
まとめ
いかがでしたか?
これから溶接工を目指す人にとっては色んな資格があって、どれを取得したらいいのかわからなります。
各資格の内容や難易度を理解した上で、取得する資格を検討してみてください。
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