マシニング加工とは?機械加工(マシニングセンタ)の種類や特徴を紹介!
2023年02月28日公開 2023年05月09日更新

目次
「マシニング加工ってどんな仕事?」
「マシニング加工で働くには資格は必要?」
「マシニング加工の将来性はどうなんだろう?」
この記事ではこのようなお悩みを抱えている方へ向けて、マシニング加工の基本から将来性、やりがいについてご紹介しています。 後半ではマシニング加工に使う工作機械「マシニングセンタ」についてや仕事内容、向いている人の特徴などにも触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。
マシニング加工の基本
まずはマシニング加工の基本について、下記の5項目にわけて解説していきます。
・マシ二ング加工とは?
・マシニング加工の「派遣求人」が多い業種は?
・マシニングセンタ・オペレーターの安定性は?
・マシニングセンタ・オペレーターは将来性は?
・マシニングセンタ・オペレーターのやりがいは?
マシニング加工とは?
マシニング加工とは数ある加工作業の中の一つで、マシニングセンタと呼ばれる加工機械を使って、金属などの材料を削ったり切断したりする作業のことをいいます。 マシニングセンタ(マシニングセンタ)を使って加工作業を行う人を「マシニングセンタ・オペレーター」または「マシニングセンタ・オペレーター」と呼びます。
後述しますが、マシニングセンタはプログラムによって加工を行うことができる機械です。 そのため、マシニングセンタ・オペレーターはプログラムの作成と手順通りにマシニングセンタが動いているかのチェックをすることが主な業務となります。 金属加工にはこのような切削加工以外にも、「溶接」や「プレス」などさまざまな業務があります。 金属加工全体の仕事について知りたい人は、下記の記事をご覧ください。
▼内部リンク
工場での金属加工ってどのような仕事なの?仕事内容から平均給与まで解説
マシニング加工の「派遣求人」が多い業種は?
マシニング加工の求人は、メーカーや部品を作る企業など金型製造を行う幅広い業界で募集されています。 とくに自動車や産業機械に使われる部品の製造が多く、中小企業から大手メーカーにいたるまで全国各地に工場があります。
マシニングセンタ・オペレーターの安定性は?
マシニングセンタ・オペレーターは、そのニーズの高さから安定性と働き口の多さに定評があります。 男性が多い環境ではありますが、女性のオペレーターも増えてきており、年齢も関係なく働くことができるでしょう。 とくに経験者やベテランのオペレーターであれば、企業にとって重要な人材として好待遇で雇用される傾向が見られます。
もしも転職を検討することになったとしても、身に付いたスキルは一生モノ。 将来を見据えて、これから始める人にもおすすめの職種です。 機械加工は今後も必要な技術であり、マシニングセンタ・オペレーターの重要性はどんどん高まっていくでしょう。
マシニングセンタ・オペレーターは将来性は?
自動車や産業機械といった機械製造業が続いていく限り、マシニングセンタ・オペレーターは将来性が高い職種といえます。 技術や生産性を高めることができれば、企業から重宝される存在になることはもちろん、他企業からもスカウトされる可能性も高いです。 また、マシニングセンタ・オペレーターは日本だけでなく世界中で活躍しており、技術が認められて国外で勤務するマシニングセンタ・オペレーターも多くいます。
マシニングセンタ・オペレーターのやりがいは?
ものづくりを得意とし、高度成長を遂げてきた日本で自身の技術をみがいて活躍していくことは、やりがいのある仕事といえるでしょう。 製造業の世界では日々技術が進歩し、これまで以上に精度の高い仕事が求められるようになっています。 この最先端の技術を学び、価値の高い人材となっていくこと自体が、最大限のやりがいとなることでしょう。
マシニング加工に資格は必要?
マシニングセンタ・オペレーターとして勤務するために必須となる資格は、特にありません。 未経験者OKの募集が多いため、入社してから職場で経験を積んでいくのが基本です。 一方で、機械を操作するオペレーターの資格としては機械加工技能士という国家資格があります。
機械加工技能士は勤務経験年数に応じて取得していく資格ですので、必須の資格ではありません。 とはいえ、経験者であれば持っていると転職に有利ですし、現場での昇進や昇給など査定面でもプラスに働きます。 当サイト「寮付き求人.com」では資格あり・なしに関係なくさまざまなお仕事のご紹介が可能です。 機械オペレーションのお仕事にご興味のある方、製造業のお仕事内容について詳しく知りたいという方は、下記のコンテンツをチェックしてみてください。
▼内部リンク
機械オペレーション(汎用・NC等) / 金属加工のお仕事検索結果
機械加工技能士とは?
機械加工技能士は1級から3級まであり、筆記試験の他に実技試験もあります。 各資格に受験資格が用意されているため、未経験者が取得することはできません。 受験資格は以下の通りです。
・1級:7年以上の実務経験者
・2級:2年以上の実務経験者
・3級:6ヶ月以上の実務経験者
マシニングセンタ・オペレーターは自動的に加工を行うことができる機械ですが、現在でも手を使った加工技術の重要性は変わっていません。 機械加工技能士を取得できれば昇給・昇格・転職に有利になりますので、マシニングセンタ・オペレーターとして働きながら資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
機械加工技能士の資格を取得するメリット
機械加工技能士を取得するメリットとして、主に以下3点が挙げられます。
・自身の技術や経験を形にすることができる
・昇給や昇格、手当などの待遇面の向上
・転職に有利に働く
マシニングセンタ・オペレーターとして勤務するために必須の資格ではありませんが、キャリア形成や待遇面を考慮すると、取得を目指してみる価値は十分にあります。
マシニング加工で使用するマシニングセンタとは?
マシニングセンタはプログラムによって動く工作機械です。 マシニングセンタ・オペレーターが作るプログラミングの通りに複数の加工(切削加工、中ぐり、穴あけ、ネジ立て、リーマ仕上げ)を行うことができます。 ここでは、マシニングセンタについて下記の2項目にわけて見ていきましょう。
マシニングセンタ(MC)とNCフライスとの違いとは?
マシニングセンタの特徴は、プログラムによる自動加工と工具交換の2つです。 特に自動で工具交換できる点が最大の特徴で、ATC(自動工具交換機能 Automatic Tool Changer)と呼ばれます。 NCフライスにはこのATC機能がありませんので、工具交換は人の手で行わなければなりません。 工具交換の手間がない分、マシニングセンタはNCフライスに比べ効率的な作業が行えます。
マシニングセンタ(MC)の種類と特徴
マシニングセンタには次の4種類があります。
・立型マシニングセンタ
・横型マシニングセンタ
・門型マシニングセンタ
・5軸マシニングセンタ
ここでは、それぞれのマシニングセンタの違いについて説明していきます。
立形マシニングセンタ
工具が垂直に取り付けられているのが、立型マシニングセンタです。 立型マシニングセンタは材料を上から加工し、その様子を見ることができることが特徴。 横型マシニングセンタよりもコンパクトなので、狭いスペースでも使うことができます。
構造の関係で、加工時にできてしまうくずが外に排出されにくい作りとなっており、トラブルの原因となることがあります。 そのため、大量に製品を生産する現場にはあまり向いていません。 反対に、少量生産を行う工場やスペースが限られている環境に向いています。
横形マシニングセンタ
横型マシニングセンタは工具が横向きに取り付けられており、材料を横から加工します。 加工時に発生する切りくずが機械から排出されやすい作りとなっているため、縦型マシニングセンタのようなトラブルが起きにくいのが特徴です。 材料や作られた製品を搬送するパレットチャージャーを設置することができるので、大量生産を行っている現場に向いています。
門形マシニングセンタ
門型マシニングセンタも、立型マシニングセンタと同じく垂直に工具が取り付けられています。 ただし、立型マシニングセンタとは異なり、工具を回転させる主軸を2本の柱で支えているのが特徴です。 正面から見ると門のような形になっており、材料を置くスペースが広く確保できるため、大型の製品や部品を加工するのに適しています。 一方で、門型マシニングセンタ自体もサイズが大きいので、狭いスペースには不向きです。
5軸マシニングセンタ
5軸マシニングセンタは縦・横・高さに加えて、2方向の回転軸を持つ最新のマシニングセンタです。 5軸マシニングセンタなら材料の回転・位置取り・加工まで、自動で行えます。 また、軸が増えたことにより、さらに複雑な加工ができるようになりました。 これまでのマシニングセンタのように、人の手を使って加工場所の位置決めをする必要がなくなったうえ、より精度の高い作業ができるようになったのです。 ただし、より複雑なプログラム作成が求められます。
マシニング加工の手順
マシニング加工の手順は、通常5ステップで構成されています。
1.プログラムの作成
2.プログラムの転送
3.素材のセット
4.加工
5.完成品のチェック
①プログラムの作成
マシニングセンタを動かすには、NCデータと呼ばれるプログラムが必要です。 図面や3Dデータを参考に、どのように加工するのか、切削する方向や速度、ルートを指定していきます。 より複雑なプログラムを作成するためにCADやCAMといった設計・製造ツールを使用することもあり、マシニング加工で最も重要な工程です。
②プログラムの転送
作成したプログラムをマシニングセンタに転送します。
③素材のセット
加工する材料や工具をセットするのがこのパートです。 セットする位置取りで精度が大きく変わってしまうため、正確性が求められます。
④加工
ここまできたら、いよいよ加工作業に入ります。 指定した通りに動いているか、確認しながら進めて行かなければなりません。 切削は大体の形を削りだす「粗削り」から始まり、徐々に細かい加工へと移行していきます。
⑤完成品のチェック
一通りの加工が終わったら、最後に完成品のチェックを行います。 図面やデータ通りの加工ができているか、品質管理のスキルが問われる作業です。
マシニングセンタ・オペレーターに求められる適正は?
ここからは、マシニングセンタ・オペレーターに求められる適性について見ていきましょう。 当てはまる項目がある人は、マシニングセンタ・オペレーターとして活躍できるかもしれません。
・集中力、慎重さ
・ものづくりがしたい人
・機械の扱いが得意な人
集中力・慎重さ
集中力があり、慎重な作業ができる人は、マシニングセンタ・オペレーターに向いています。 なぜなら、正確な加工作業を進めるためには、たくさんのプログラムの作成が必要だからです。 図面通りの製品を制作するためには、細かな確認が欠かせません。 だからこそ、集中力と慎重さはマシニングセンタ・オペレーターとして活躍するための必須条件と言われているのでしょう。
ものづくりがしたい人
マシニングセンタ・オペレーターは、ものづくりがしたい人にとって「やりがい」を感じられる魅力的な仕事です。 自身が組んだプログラムによってさまざまな製品が完成していく作業は、何とも言えない達成感があります。 1,000分の1ミリのような細やかな作業にこだわることもできますし、大型の製品を制作する喜びを感じることもできます。 ものづくり大国と呼ばれる日本で技術を身につけて海外で活躍する、といったスケールの大きな人生設計も夢ではありません。
機械の扱いが得意な人
機械の扱いが得意な人にも適性があります。 というのも、マシニングセンタ・オペレーター自体が精密な機械だからです。 自身で扱うマシニングセンタから色々な製品が生み出されていくわけですから、やりがいも感じやすいでしょう。 特に加工前の段取りの時に自分で機械を触って切削位置を決め、正確な加工ができた時には自信にも繋がります。
まとめ:マシニング加工の仕事を探すなら寮付き求人.comを利用しよう!
この記事では、マシニング加工について紹介してきました。 マシニング加工に使う機械「マシニングセンタ」にはさまざまな種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。 マシニングセンタ・オペレーターになるためには特別な資格は必要なく、現場で仕事に触れながら経験を積んでいくことが可能です。 今後も機械の製造分野で重宝されるマシニングセンタ・オペレーターには将来性があり、キャリアプランを描きやすいのも人気の理由でしょう。 マシニングセンタ・オペレーターに向いている人の特徴は集中力がある人やものづくりが好きな人、機械の扱いが得意な人があげられます。 未経験からでもチャレンジできるので、興味がある人はどんな仕事があるのか探してみてはいかがでしょうか。 当サイト「寮付き求人.com」ではマシニングセンタ・オペレーターをはじめ、さまざまな求人情報をご覧になることができます。 登録不要で見られますので、簡単にお仕事情報を収集することが可能です。 就業までの対応の速さも特徴としていますので、お気軽に活用してみてください。