引きこもりの仕事探しはなにをすればいい?向いている仕事も解説!
2023年04月14日公開

目次
引きこもりを克服して社会復帰をしたいと思っていても、「何から始めていいのかわからない…」、と一人で悩んでいませんか?
本記事では、引きこもりの方に特化した仕事の探し方や、向いている仕事などについて解説していきます。
後半では就職に関する不安の解決策もQ&A型式でまとめていますので、ぜひ最後までお付き合いください。
あなただけじゃない!引きこもり全国調査の結果
引きこもり期間が長いと、自分だけが少数派に思えて不安になりがちです。
しかし、内閣府が平成30年度に行った実態調査によると、満40歳〜満64歳までの引きこもり人数は61.3万人にものぼると報告されています。
出展:内閣府 平成30年度「生活状況に関する調査」(対象:40~64歳)
なお、平成27年度に実施された実態調査によると、満15歳〜39歳までの引きこもり人数は54.1万人という結果でした。
これらの調査結果から、引きこもりは決して少数派ではないとわかります。
引きこもり当事者が求めているもの1位は「仕事」だった!
この記事を読んでくれているあなたがそうであるように、引きこもりの方が一番求めているのは仕事です。
まずは、その根拠となっている統計調査の結果を見てみましょう。
出展:NHK “ひきこもり” 初の大規模調査 見えてきたものは
上記の画像は、東京都江川区が令和3年に実施した「ひきこもり実態調査」の結果を元に、NHKが作成したグラフです。
現状に満足している方を除くと、引きこもりの方が最も求めているのは「就労に向けた準備、アルバイトや働き場所の紹介」、ついで「短時間(15分から)でも働ける職場」といった就労に関するサポートでした。
合算すると、全体の1/3以上の方が少なからず働く意欲を持っているとわかります。
引きこもりの人が就職活動で最初にすべきこと2つ
「就職するにしても、何から始めたらいいの?」と、頭を抱えている方もいるでしょう。
そこで、引きこもりの仕事探しにおいて、真っ先にすべきことを2つご紹介します。
- ・好きなこと・嫌いなことを明確にする
- ・できること・できないことを明確にする
好きなこと・嫌いなことを明確にする
好きなこと・嫌いなことを明確にする作業は、自分にあった仕事を探すうえで必要不可欠です。
もし、好きなこと・嫌いなことが区別できなければ、仕事を選ぶ基準が定まらず、就職活動を続ける意欲を失いかねません。
また「好きなことなんてない」と思っているのなら、「嫌いなこと」だけでも書き出してみましょう。
「嫌いなこと」が明確になれば、「この仕事だけは絶対にNG!」といったボーダーラインが見えてくるのです。
できること・できないことを明確にする
つづいて、「できること」と「できないこと」を明確にしていきましょう。
なぜなら「好きなこと=できること」または「嫌いなこと=できないこと」、とは限らないからです。
たとえば、誰とも喋らずに黙々と作業に打ち込むことが得意なら、同じ作業を延々と繰り返すルーティンワークが向いているとわかります。
また、過去の経験から「高所が苦手」「社交的な人とは馴染めない」といった自分にはできないこと、つまり弱点を自覚しているのであれば、除外すべき職種も自ずと明らかになります。
引きこもりに向いている仕事の特徴6つ
就職活動のファーストステップが済んだら、次は引きこもりに向いている仕事の特徴を押さえておきましょう。
- ・他人と関わりが少ない
- ・週2〜3日でも働ける
- ・時短勤務で働ける
- ・雇用期間が短い
- ・未経験者・初心者を募集している
- ・新人研修・育成体制が整っている
それぞれの特徴について、順番に解説していきます。
他人との関わりが少ない
できるだけ他人との関わりが少ない仕事を選びましょう。
引きこもりを続けていると、どうしても他人と関わることに恐怖心や苦手意識が芽生えるものです。
他人と自分を比べてしまい、自らを精神的に追い込んでしまう人もいます。
引きこもりの方は自宅から一歩外に出るだけでも強いストレスを受けるため、人付き合いによる精神的な負担はできるだけ避けた方が賢明です。
▼参考
週2~3日でも働ける
週2〜3日ほどの少ない勤務日数で働くのも、社会復帰をスムーズに進める効果的な方法です。
長期にわたって仕事をしてこなかった人が、いきなり週5勤務に挑戦するのはリバウンドの元。
これまで引きこもっていた分、疲れやストレスが溜まりやすく、中には身体を壊してしまう人もいるのです。
まずはリハビリのつもりで、週2〜3日で働ける仕事から始めた方が良いでしょう。
大切なのは「自分は働ける!」といった自信をつけることです。
時短勤務で働ける
いきなりのフルタイム勤務は身体がついていけず、体調を崩すことに繋がります。
どんなに頑張ろうと思っていても、体調を崩して休みがちになれば仕事を続けていく自信をなくしてしまい、引きこもりに逆戻りする可能性があります。
まずは時短勤務で仕事に慣れていき、余裕が生まれてきたらフルタイム勤務にシフトしていくなど、段階を踏みながら成長していきましょう。
雇用期間が短い
できれば雇用期間が1か月~3か月といった短い仕事を選ぶようにしましょう。
雇用期間が短ければ、それだけ働くことに対する心理的ハードルが下がります。
さらに雇用期間を満了するまで仕事をやりきることができれば、今後の自信にも繋がります。
どのような仕事が向いているかわからない人にとっても、短い期間でさまざまな仕事を試した方が、より自分にあった適職が見つかるかもしれません。
未経験者・初心者を募集している
未経験者や初心者を募集する求人は、実務を通して仕事を覚えていく場合がほとんどです。
そのため、職歴・専門知識・スキルがなくても採用される可能性は十分にあります。
▼参考
未経験でも工場で働けるの?確認しておくべきポイントなどを解説
新人研修・育成体制が整っている
「実務で仕事を覚えていくだけではハードルが高い!」と感じる場合は、新人研修など育成体制が整っている会社を選びましょう。
研修を通して必要な知識や手順などを事前に学ぶことができるため、仕事に対して不安を抱えている引きこもりの方にとって非常におすすめです。
こうした研修制度は求人情報によく書かれていますので、ぜひチェックしてみてください。
▼参考
未経験でも工場で働けるの?確認しておくべきポイントなどを解説
引きこもりにおすすめ!人との関わりが少ない仕事6選
引きこもり生活が長いと、人と関わるだけで体力を消耗して疲れてしまいますよね。
そこで、人との関わりが少ないおすすめの仕事を6つご紹介していきます。
▼人との関わりが少ない仕事
- ・工場の作業員
- ・配送員
- ・清掃員
- ・ビルメンテナンス
- ・事務職
- ・介護職
それぞれ確認していきましょう!
工場の作業員
まず、おすすめしたいのが工場の作業員です。
工場であれば、決められた作業を黙々とこなしていくだけなので、人と関わる機会が少なくて済みます。
単純作業が好きで、自分で考えるよりもマニュアル通りに仕事をしたい人にとっては、うってつけと言えるでしょう。
なお、工場と聞くと体力的にきついイメージがあるかもしれませんが、今は業務のほとんどを機械が行なってくれるため、過度な肉体労働を強いられることはありません。
それどころか、過労を防ぐために適度な休憩が用意されているくらいです。
給料も安定しているため、初めはアルバイトや派遣をしながら自分にあった業務内容はなにか模索してみるといいでしょう。
寮付き求人.comでは、さまざまな工場系の求人を多数取り揃えています。
派遣というフレキシブルな働き方だからこそ、自分に合った仕事探しに大いに役立つはずです。
▼参考
工場勤務のメリット9選!メリット・デメリットを理解し工場勤務を目指そう
配送員
配送員も人と関わることが少ない仕事です。
業務中は基本的に一人でいることが多いため、周囲の目を気にする必要もありません。
配送員で思い浮かぶのがトラックの運転手や宅配便、新聞配達などでしょう。
また業界全体が人手不足ですから、免許さえ取得していれば採用されやすく、引きこもりにおすすめできる仕事です。
もし、免許なしで配送員を試したいと思っている場合は、自転車でも宅配できる「Uber Eats」をはじめてみるのもよいでしょう。
ただし、運転に慣れていないと疲れる仕事なので、時短勤務や週2〜3日だけ勤務するなど、体に無理のない範囲で働くようにしてください。
清掃員
次におすすめなのが清掃員の仕事です。
清掃員は人が使い終わった場所を掃除する業務のため、基本的に人と関わる機会が少ない仕事です。
もちろん初めのうちはチームでの行動が多いですが、慣れてくるとひとりで任せてもらえるエリアも増えるので、自由度は高いと言えます。
またルーティンワークが多く、掃除が仕事のため業務の難易度もそれほど高くはありません。
掃除が嫌いであれば難しいですが、抵抗がなければ誰にでもできる仕事ですよ。
ビルメンテナンス
ビルメンテナンスとは、簡単に言ってしまうと、ビルなどの建築物を安全に保つために管理をする仕事です。
具体的には高層ビルの窓拭きやビル内での清掃、電気や水道・火災報知器の点検・エレベーターの故障対応など、業務内容は多岐にわたります。
そのため、すべての業務をこなすには膨大な知識を身に付けなければなりません。
とはいえ、未経験者を対象にしたビルメンテナンスの求人は、前述した清掃や影響範囲が小さい点検作業がほとんど。
採用されたばかりの新人が、いきなり難易度の高い業務を任されることはありません。
何より、ビルメンテナンスは裏方の仕事ですから、他人との関わりが最小限ですむという魅力的なメリットがあります。
ただし、同僚や先輩とペアを組んで働くため、ある程度のコミュニケーション能力は必要です。
場合によっては、テナントさんからのクレームにも対応しなければなりません。
事務職
デスクワークを希望している方には、事務職がおすすめです。
社内に引きこもる事務職は、営業と違い社外の人と関わる機会がほとんどありません。
ただし、会社によっては電話対応や来客対応も業務に含まれるため、事前に採用担当者に確認しておきましょう。
基本的な仕事内容は資料作成やデータ入力です。
そのため、WordやExcelなどの基本的なパソコンスキルが必要になります。
とはいえ、それ以上の特別な知識や資格は必要とされないため、多くの企業が未経験者を募集しています。
雇用形態は正社員や派遣、アルバイトなどさまざまです。
介護職
介護は人材が圧倒的に不足している業界です。
そのため採用のハードルは低く、未経験者でも挑戦しやすい仕事として定評があります。
たしかに介護は人付き合いが必須なうえ、体力がいる仕事です。
しかし介護ドライバーなどであれば、介護士ほど高いコミュニケーション能力は必要とされないため、引きこもりの方でも十分に挑戦してみる価値はあるでしょう。
中には、介護の仕事を通して人間関係に対する苦手意識を克服した人もいます。
引きこもりに適した仕事の探し方6選!
つづいて、引きこもりに適した仕事の探し方を紹介していきます。
主な探し方は下記の6つです。
- ・引きこもりの合格率が高い派遣会社
- ・引きこもり対象の求人を扱う転職サービス
- ・ひきこもり支援推進事業
- ・地域若者サポートステーション(サポステ)
- ・就労移行支援事業所
- ・ハローワーク
それぞれ確認していきましょう!
引きこもりの合格率が高い派遣会社
引きこもりの方が一番心配なのは、本当に仕事に就けるのかどうか。
職歴がない、あるいは働いていなかった空白期間が長いという理由から、不採用になってしまうのでは?という不安は、そう簡単に払拭できないでしょう。
しかし派遣であれば、その心配は杞憂かもしれません。
なぜなら派遣会社ではスキルや経験を問わない求人を数多く取り扱っているため、職歴がない・空白期間が長い人でも仕事を紹介してもらえる確率が高いのです。
また派遣スタッフとして登録すると専任の紹介担当者がつき、履歴書の書き方から面接の模擬面談などのサポートが受けられるので、採用の合格率もアップします。
アルバイトよりも時給が高い、勤務日数や勤務時間の自由度など、引きこもりの方にとっては派遣ならではのメリットが社会復帰の大きな助けになっているのです。
派遣会社によっては正社員登用を推奨していますので、登録前にリサーチしておきましょう。
▼参考
引きこもり対象の求人を扱う転職サービス
引きこもりを対象とした転職サービスには、社会人経験の少ない人をサポートする専任のアドバイザーがいます。
アドバイザーが応募書類の書き方から面接対策までサポートしてくれるため、一人で悩まず就職活動が行えるのは大きな利点です。
他にも転職サービスのアドバイザーは転職業界に詳しいため、あなたに合った条件の良い就職先を探してくれます。
ひきこもり支援推進事業
ひきこもり支援推進事業とは、厚生労働省が母体の支援事業です。
引きこもりの当事者や家族に役立つ情報を届ける「ひきこもりVOICE STATION」を開設するほか、引きこもりに特化した専門的な相談窓口も設置しています。
相談窓口には、引きこもり支援コーディネーターという方がいて、電話相談や訪問支援が受けられます。
引きこもりの当事者と各関係機関をつなげるサポートが受けられるのも、社会復帰を目指している方にとっては大きな魅力です。
地域若者サポートステーション(サポステ)
地域若者サポートステーション、通称サポステは厚生労働省が委託したNPO法人や企業が運営する就労支援機構です。
対象者は15〜49歳までと幅広く、個人相談・コミュニケーション訓練・基本的なパソコン操作(Word・Excel)・就労体験などを行っています。
全国の都道府県に設置されており、利用は無料です。
就労移行支援事業所
就労移行支援事業所とは、一般企業に就職を希望する障害や難病のある人の就労支援を行う事業所を指します。
支援内容は地域若者ステーション(サポステ)と同様ですが、支援を受けられる対象者が障害者認定を受けている人のみという点が大きな違いです。
ハローワーク
ハローワークは公共職業安定所ともいわれる、厚生労働省が運営する機関です。
全国に設置されており、職業相談や求人検索など誰もが無料で利用可能です。
ほかにも履歴書の書き方・面接対策のセミナー・職業訓練といった就職に役立つスキルを身につけるためのサポートも行なっています。
なお、ハローワーク内には「わかものハローワーク」というサービスがありますが、これは35歳未満の正社員を目指す人だけを対象にした就職支援のサービスです。
個別の担当者がマンツーマンでサポートしてくれるため、一般的なハローワークよりも手厚いサービスが受けられます。
そんなハローワークですが、企業側も無料で求人を載せることができるため、中にはブラック企業の求人が紛れ込んでいる可能性があります。
極端に好条件の求人を見つけたら、怪しいと思った方が無難です。
【Q&A】引きこもりの仕事探しでよくある質問
最後に、引きこもりの方の仕事探しでよくある質問をまとめました。
- ・面接で引きこもりの空白期間について聞かれたら?
- ・ほとんど職歴がなくても働ける?
- ・コミュニケーションが苦手でも大丈夫?
- ・引きこもり歴が長くてもきちんと仕事はできる?
- ・中年の引きこもり向けの求人はある?
面接で引きこもりの空白期間について聞かれたら?
引きこもりの理由が家族の看病・介護、または自身の病気療養・資格の勉強であれば、とくに問題はありませんが、「正当な理由」がない方は対策を考えておく必要があります。
ただし、嘘は絶対ついてはいけません。
それは会社に対する裏切り行為であり、場合によっては内定取り消しになるからです。
採用面接で職歴の空白期間について聞かれた場合、下記の3ステップに沿って回答するのが正解です。
- 自宅に引きこもっていたと事実を認める
- このままではダメだと自覚した
- だからこそ本気で社会復帰したいと熱意を伝える
こうした伝え方は、採用側に誠実さと仕事に対する意欲を感じさせます。
ほとんど職歴がなくても働ける?
職歴がなくても、本人に働く意思があれば企業に就職することは可能です。
とくに未経験者歓迎の求人は、職歴を気にする必要がないため採用される確率は高いと言えます。
大切なのは働く意欲と引きこもっていた期間をいかにプラスに捉えられるかです。
「セルフで対策を立てる自信がない!」という方は、前述した「引きこもりに適した仕事の探し方6選!」を参考に、就職するための支援を受けて採用される可能性を上げてみましょう。
コミュニケーションが苦手でも大丈夫?
コミュニケーションが苦手であれば、人とあまり関わらない仕事に応募してみましょう。
工場の作業員・配達員・清掃業など、必要最低限のコミュニケーションさえできれば採用してもらえる仕事を選ぶのがコツ。
わざわざ無理をするよりも、自分に合った仕事を見つけることが何より重要です。
▼参考
「会話が苦手な人におすすめの仕事9選!強みを生かす方法とは?」
引きこもり歴が長くてもきちんと仕事はできる?
引きこもりが長いと、体力的にも精神的にも仕事を続けられるのか不安になるのは当然です。
その場合は、勤務日数を週5でなく週2〜週3にしてみたり、短い勤務時間で働いてみたりと、働く頻度を抑えながら仕事に慣れていきましょう。
心身ともに働くことに慣れていくにつれて、働くことにも自信がついてくるはずです。
中年の引きこもり向けの求人はある?
未経験者募集や初心者歓迎の求人は、年齢を気にせず挑戦しやすいのが特徴です。
中でも人手不足な介護職や配送員(運送業)は、狙い目かもしれません。
また、工場の軽作業も年齢不問の求人が多いため、中高年の引きこもりの方におすすめです。
まとめ:引きこもりの人が仕事を探すなら寮付き求人.comを利用しよう!
引きこもりを脱出して社会復帰をするために一番重要なのは、自分に合った仕事を見つけることです。
無理をして正社員の求人にこだわる必要はありません。
派遣という自由度の高い働き方を利用して、さまざまな職種を試しながら自分に合った仕事を探すのもよいでしょう。
「寮付き求人.com」は、引きこもり経験者の面接合格率が高い派遣会社です。
面接に合格した当日に、仕事と住むべき寮が決まるスピーディーさが強み。
「働いてみようかな」と思ったその日から、引きこもりを脱出できるかもしれません。
年中無休でオンラインによる面接を実施していますので、ご興味のある方はぜひ当サイト「寮付き求人.com」のTOPページにある、無料検索システムを活用してみてください。